何試合あれば成績を信じていいのか
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「的中率50%」と「的中率80%」を並べられたら、多くの人は80%の方を信じたくなり ます。ところが、その数字が何試合から出たものかを見ないと、比べること自体が できません。分母の小さい成績は、偶然だけで大きく動きます。この記事では、本サービスが数字に分母をいつも添えている理由を説明します。
少ない試合数の成績は、どれくらい信じてよいのか
少ない試合数の成績は、どれくらい信じてよいのですか
たとえば、ある予測が10試合中8試合(80%)で的中したとします。もう一つの予測は1万試合中5,000試合(50%)でした。数字だけを見ると80%の方が優れて見えます。ですが、10試合の結果は コインを10回投げるのと同じくらいの振れ幅を持ちます。最初の数試合がたまたま 続けて的中しただけでも、80%という数字は簡単に出ます。1万試合という分母は、 その振れ幅をずっと小さくします。
この10試合と1万試合の例は、分母の効果を分かりやすくするためのたとえ話で、本サービスの実際の集計ではありません。実際の分母がどのくらいあるかは、 この先で見ていきます。
振れ幅が分母で変わる理由は、コイン投げを思い浮かべると分かりやすくなり ます。表が出る確率が50%のコインでも、10回投げれば表が7回、8回と偏ること は珍しくありません。ところが1万回投げれば、表の割合はほぼ確実に50%に 近づきます。1回1回の結果は運に左右されても、回数を重ねるほど、運の影響は打ち消し合っていきます。サッカーの的中率も同じで、分母が小さいうちは、実力より運の偏りの方が 率の上下に効きます。
分母が大きいと、数字は動きにくくなります
本サービスの代表成績は、締切直前の予測を 16,440 件集めたもので、当てた率は 46.8% です。この規模の分母になると、1試合や2試合の結果が変わっただけで率が大きく 動くことはありません。上のたとえ話でいう「1万試合」に近い側です。
分母が大きいほど良いというだけでなく、どれだけ幅を持たせて読むべきかを数字で出す方法もあります。たとえば、くじを買った人たちの得票と本サービスの確率の 正確さを比べた検証では、差を 0.0547、95%の確からしさで 0.0322〜0.0774 の範囲、という形で出しています (67回 870試合 (2006-2007年 と 2018-2026年))。「差は この値」と1つの数字だけを置くのではなく、この範囲のどこかに収まっている、という言い方をしているのは、分母の大きさに応じて数字が揺れることを織り込んでいるからです。
大会別の表は、行ごとに分母がまるで違います
大会別の表で、分母の小さい行をどう読めばよいですか
大会ごとに分けて成績を数えると、分母は大会によってまるで違います。明治安田J1リーグ は 7,250 件判定できているのに対し、明治安田J2・J3百年構想リーグ は 398 件です。その差は約 18倍です。 同じ実力の予測でも、分母が小さい大会の的中率は、上下に大きく振れます。下の行の順位を、上の行と同じ重さで受け取らないでください。
本サービスは、大会別の表を出すときに分母が 300 件に満たない大会を表から外しています。いまの表では 1 大会が外れています。外した数をあわせて書いているのは、黙って消すと「その大会の予測は出していない」 と読まれてしまうためです。分母が足りないという理由で外れているだけで、予測 そのものは出しています。
商品によっても、分母の大きさは違います
分母の差は、大会をまたいだ話だけではありません。商品ごとの実績を見ても、 分母の大きさはまちまちです。WINNER は 4,498試合判定できているのに対し、toto GOAL 3 は 36回です。開催の頻度と歴史の長さが商品ごとに違うため、 この差はどうしても生まれます。
分母が小さい商品の実績を「思ったより良い」「思ったより悪い」と読むときは、 その回数で偶然どこまで動きうるかを、まず頭に置いてください。分母が育つ までは、率そのものより、その率がどれだけの回数から出たかの方が、確かな 情報です。
分母が0件のときは、0%と書いてよいのですか
書きません。判定できた予測がまだ0件のときは、率を出さずに「—」と表記 します。0%は「対象があって一度も的中しなかった」という意味で、「—」は 「対象がまだ無い」という意味です。この2つを同じ0%として扱うと、始まったばかりで実績のない商品を、成績の 悪い商品と取り違えてしまいます。分母がまだ育っていない数字は、率では なく、まず件数そのものを見てください。
本サービスが分母をいつも書いている理由
本サービスが数字に分母をいつも添えているのはなぜですか
率だけを見せると、10試合から出た数字も1万試合から出た数字も、同じ重さの 情報のように見えてしまいます。分子と分母をあわせて出すのは、その数字がどれだけ信じてよいものかを、 読み手が自分で判断できるようにするためです。分母を隠さないという方針は、成績ページだけでなく、この読み物のすべての数字 にも同じように適用しています。
逆に言えば、分母が書かれていない「◯%」という数字を見かけたときは、その数字 がどれだけの試合から出たものかを、まず確かめる価値があります。分母を確かめる 前に、率の大小だけで判断しないことが、成績を読むときのいちばん基本的な 姿勢です。
この記事のまとめ
- 分母が小さい成績は、偶然だけで大きく動きます。率の大小だけで比べては いけません。
- 分母が大きいほど数字は動きにくくなります。本サービスは差を1つの数字ではなく 幅で出すこともあります。
- 大会別の表は分母が 300件に満たない大会を外し、外した数もあわせて 書いています。
- 本サービスの数字には、いつも分子と分母をセットで添えています。