選手や先発の情報を使わない理由
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「先発メンバーが分かれば、もっと当てられるのではないか」という疑問は自然です。 本サービスは、選手個人の名前や先発予想を材料にしていません。理由は、この問題そのものに、情報を足しても超えられない上限があるためです。この記事では、その上限の測り方と、いま実際に材料にしているものを 説明します。
本サービスの代表成績は、締切直前の予測 16,440 件のうち、当てた率が 46.8% です。この数字を、選手個人の情報を使えばどこまで伸ばせるのか、という順で 読み進めてください。
的中率には、情報をいくら足しても超えられない上限があります
的中率の上限はどのくらいですか
その試合の前後1年ぶんの結果を先に知っているモデルを作って採点したところ、当てた率は 47.2% でした (J1の1,744試合で測定)。答えを見てから予測しても、 この水準にとどまります。先発メンバーの情報は答えそのものではありませんが、 これより強い情報を足したとしても、この上限を超えることはできません。
サッカーの結果には、情報をどれだけ集めても残る偶然があります。1点の重みが 大きく、少ない得点で決着する競技なので、実力の差がそのまま結果に出ないこと が頻繁に起こります。的中率が5割に届かないのは、材料が足りないからではなく、 この競技の性質です。
この上限を測るのに使ったモデルは、結果を知っているという意味で先発メンバーの情報よりはるかに強い材料を持っています。それでもこの水準にとどまるということは、選手個人の 情報を足したくらいでは、この上限に迫ることすら難しい、という見当が 付きます。
情報を多く持つ相手には、実際に差があります
先発メンバーの情報を使うと、当てやすくなるのですか
海外で賭けを扱う大手事業者が締切の直前に出していた数字と比べた検証が あります (対象は 2,532試合 (2013-2025年))。確率の正確さは本サービス が 1.0497、相手が 1.0398、当てた率は本サービスが 46.26%、相手が 47.91% で、どちらの物差しでも本サービスが下回っています。
この差の一部は、本サービスが持っていない情報から来ていると考えられます。 出場メンバーやけがの有無、直前の状態は、締切の時点では公開されていない ことが多く、そこを見に行けるかどうかで差がつきます。ただし、差の どこまでが先発情報によるものかは、本サービスの台帳の実測だけでは切り分け られていません。分かっていない部分を、分かっているかのように書かないため、 ここでは数字を出しません。
この検証と、先に見た的中率の上限は、対象の試合も期間も違います。引き算して「これだけ縮められる」と読む数字ではありません。並べて見ることで、情報の多さと上限の低さという、2つの別の壁があると 分かる、という位置づけです。
それでも、選手個人の情報を足す予定はありません
情報を足せば足すほど的中率が伸びるなら、選手個人の情報を取り込む価値は あります。ですが、上で見たとおり、上限はこの問題そのものが持つ性質で 決まっています。締切直前の状態を細かく追いかけても、超えられる上限では ありません。運用の手間に対して見込める上積みが小さいと判断し、いまは 試合結果そのものを材料にする設計にとどめています。
主力選手の移籍やけがは、まったく反映されないのですか
締切の直前に起きた移籍やけがは、次の試合の予測には間に合いません。ただし、 主力を欠いた状態が何試合も続けば、そのチームの試合結果そのものが変わって いきます。本サービスの指標は直近の試合結果を積み上げて作っているため、 チームの状態の変化は、結果を通じて時間をかけて反映されます。その日その日の欠場情報のように、即座に反映される仕組みではないという 違いです。
いま何を材料にしているか
いま何のデータを予測に使っているのですか
本サービスが材料にしているのは、チーム単位で積み上げた試合結果です。分けて成績を数えられる大会だけでも 5 大会あり、明治安田J1リーグ(7,250件)、明治安田J2リーグ(6,142件)、明治安田J3リーグ(1,362件) のように、試合ごとの勝ち・引き分け・負けと得点を積み上げて、チームの 攻める力・守る力の指標を作っています。攻める力が強いチーム同士の対戦は 得点が入りやすく、守る力が強いチーム同士の対戦は得点が入りにくい、という 形で確率に反映されます。選手個人の名前や、その日の先発が誰かは、この 計算には入っていません。
チーム単位の記録だけで組み立てる利点は、移籍や出場停止のたびに材料が欠けることがない点です。個人の情報を使う設計にすると、情報が取れない試合が増えるほど、 予測そのものを出せない試合が増えます。本サービスはすべての掲載試合に確率を 出すことを優先し、材料をチーム単位の結果に絞っています。
チーム単位の試合結果は、J1・J2・J3のようにリーグが違っても、同じ形式で 積み上げられます。昇格や降格でチームが大会を移っても、そのチームの記録は途切れません。選手個人を軸にした材料では、選手の移籍のたびに追いかけ直しが必要に なりますが、チーム単位ならその手間がありません。
この記事のまとめ
- 答えを先に知っているモデルでも、当てた率は 47.2% でした。情報を足しても超え られない上限です。
- 出場メンバーなどの情報を持つ相手には実際に差があります。ただし、その差の どこまでが先発情報によるものかは切り分けられていません。
- 本サービスはチーム単位の試合結果を材料にしています。選手個人の情報は 使っていません。