番狂わせはどのくらい起きるのか。本命が負ける確率
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番狂わせという言葉には、はっきりした定義がありません。そこでこの記事では、いちばん高い確率が付いていた結果にならなかった試合を番狂わせとして数えます。呼び方を決めてしまえば、あとは数えるだけです。 結果を先に書くと、番狂わせは珍しい出来事ではありませんでした。むしろ 半分ほどの試合で起きています。
本命が外れた割合 (全体)
本命が外れるのは、どのくらいの割合ですか
成績のページと同じ条件で採点できたのは 16,440件の予測です。そのうち本命どおりにならなかったのは 8,750件 (53.2%)でした。およそ2試合に1回以上の頻度です。
半分を超えている理由は、結果が3つに分かれるからです。ホーム勝ち・ 引き分け・アウェイ勝ちのうち1つを選ぶので、いちばんありそうな結果でも、たいていは5割に届きません。力の差がはっきりした対戦でも、90分のうちに1点が入るか入らないかで 結果が変わります。サッカーはもともと、そういう競技です。
この数え方には、ひとつ注意があります。ここでは本命がわずかに前に出ていただけの試合も、大きく差がついていた試合も、 同じ1件として数えています。拮抗した対戦で本命が外れたことを「番狂わせ」と呼ぶ人は少ないでしょう。 言葉の感覚に合わせて数え直せば、割合はもっと小さくなります。この記事の 数字は、そうした線引きをせずに機械的に数えたものです。次の節では、 その差がどのくらいあるのかを帯に分けて見ます。
くらべる相手として、モデルを使わない当て方も同じ 16,440件で採点しています。その集計でいちばん多かった結果を毎回選ぶという方法です。こちらが外した割合は 58.3% でした。同じ母集団なので、この2つは引き算して読めます。予測を作っても、外れる側は半分より下には行きません。
自信度が高い予測でも、一定の割合で外れます
本サービスは、いちばん高い確率がどれだけ大きいかで予測を帯に分け、試合のページにバッジとして出しています。上位5%に入る 予測を「自信度 高」、上位20%までを「自信度 中」と呼びます。境目は順位で 決めているので、帯の大きさは定義から決まります。いま「高」に入るのは、いちばん高い確率が 63.4% 以上の予測です。
| 帯 | 採点した数 | 的中した数 | 外れた割合 |
|---|---|---|---|
| 自信度 高 (上位5%) | 822 | 564 | 31.4% |
| 自信度 中 (上位20%まで) | 3,288 | 1,976 | 39.9% |
| それ以外 (残りの8割) | 13,152 | 5,714 | 56.6% |
帯は累積です。「上位20%まで」の行には、上位5%の予測も含まれています。 2つの行を引き算しないでください。
自信度が高い試合でも外れるのですか
外れます。上位5%の帯に入った 822件のうち、本命どおりにならなかったのは 258件 (31.4%) です。およそ3回に1回は外れている、ということになります。全体より的中しやすい帯ではありますが、自信度が高いことは、その試合の結果を保証しません。バッジは「他の予測とくらべて確率が1つの結果に寄っている」という意味しか 持っていません。
観戦の側から見れば、これはむしろ良い知らせです。いちばん自信のある予測が 並ぶ試合でも、31.4% はひっくり返っているのですから、格上との対戦を諦める理由にはなりません。番狂わせは、 上位5%の試合にも同じように起きています。
もっと良い予測を作れば、番狂わせは減るのですか
ほとんど減りません。この問題には上限があります。その試合の前後1年ぶんの結果を先に知っているモデルで測っても、いちばん高い確率を付けた結果が的中したのは 47.2% でした (J1の1,744試合)。つまり、未来を知っていても半分以上は本命どおりになりません。
この上限の値と、上に出した本サービスの成績は別の母集団で測ったものです。水準として並べて見る値であって、引き算して「あと何ポイント伸ばせる」 と読む値ではありません。それでも言えることははっきりしています。番狂わせが 半分ほど起きるのは予測の出来のせいではなく、競技そのものの性質だ、ということです。
番狂わせが起きやすい試合は分かるのか
番狂わせが起きやすい条件は分かっているのですか
分かっていません。連戦の疲れ、遠征の距離、天候、順位差、ダービーかどうか。どれももっともらしく 聞こえますが、本サービスはそれらと番狂わせの関係を測った集計を持っていません。持っていない以上、この記事では書きません。ありそうな話を数字の裏づけなしに 並べると、読んだ人が根拠のある話として受け取ってしまうからです。
いま出せるのは、確率そのものが、その試合の起こりにくさをすでに表しているということだけです。上に出した帯の表がまさにそれで、確率が1つの結果に 寄っている試合ほど本命どおりになりやすく、拮抗した試合ほど何が起きても おかしくありません。条件を後から足すより、その試合に出ている3つの数字を 見る方が早い、という言い方になります。
回ごとの読みやすさが締切前に分かる、という話は 当てやすい回の見分け方 にまとめています。こちらは試合ではなく、回の単位の話です。
この記事のまとめ
- 採点できた 16,440件のうち、本命どおりに ならなかったのは 53.2% です。
- 自信度が上位5%の帯でも、822件のうち 31.4% は外れています。帯は累積なので、 行どうしを引き算しないでください。
- 前後1年の結果を知っているモデルでも的中は 47.2% (J1の1,744試合) です。番狂わせが多いのは競技の性質です。
- どんな条件で番狂わせが起きやすいかは、本サービスでは測っていません。 分かっていないことは、分かっていないと書きます。
確率を見ながらの観戦については 試合前に確率を見ると、観戦はどう変わるか、予測の成績そのものは 予測の成績、言葉の意味は 確率の読み方と用語 にまとめています。