試合前に確率を見ると、観戦はどう変わるか
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試合前に3つの結果の確率を見てから観ると、同じ90分でも見えるものが変わります。 変わるのは「どちらが強いか」ではなく「どれくらい起こりにくいことが起きているか」の方です。この記事では、確率が何を意味する数なのか、本命が外れる割合は どのくらいなのか、そして本サービスが試合中に何をしていないのかを、 公開している集計の数字で説明します。
確率は、これから起きることの予告ではありません
本サービスが出しているのは、似たような条件の試合をたくさん並べたときに、その結果がどれくらいの割合で 起きるかという数です。目の前の1試合の結末を言い当てるものではありません。天気予報の 降水確率と同じで、外れたか当たったかを1回で決められる種類の数字ではないのです。
「ホーム勝ち 70%」と出た試合が負けたら、予測は外れたのですか
外れたとも当たったとも言えません。70% と出しているということは、残りの 30% も起きると言っているのと同じです。10試合に3試合はそちらへ転ぶ、という言い方をして いるので、そのうちの1試合を見ただけでは判定になりません。良し悪しを見るには、 同じ物差しで採点した予測を大量に集めて、70% と言った試合が本当に7割ほどそうなったかを確かめることになります。その集計は 予測の成績 に出しています。
本命が外れる割合を、先に知っておく
ここでいう本命は、ホーム勝ち・引き分け・アウェイ勝ちのうち、モデルがいちばん高い確率を付けた 結果のことです。番狂わせという言葉は使う人によって幅がありますが、この記事では 「本命どおりにならなかった試合」として数えます。
本命はどのくらいの割合で外れるのか
成績のページと同じ条件で採点できた 16,440件のうち、本命どおりにならなかったのは 8,750件 (53.2%) でした。およそ2試合に1回よりも高い頻度で、いちばんありそうな結果は起きていません。番狂わせは、たまに起きる例外ではなく、半分ほどを占める日常の側です。
これを先に知っておくと、観戦中の受け取り方が変わります。格上が競り負けた 試合を見て「予測が的外れだった」と考える代わりに、半分ほど起きる側が今日は出たと受け取れます。順位が下のクラブを応援している人にとっては、そちらが 毎試合ある現実的な望みだ、という読み方にもなります。
本サービスは、いちばん高い確率がどれだけ大きいかで予測を帯に分け、 試合のページにバッジとして出しています。上位5%を「自信度 高」、 上位20%までを「自信度 中」と呼びます。帯ごとに、本命が外れた割合を 分母つきで並べます。
| 帯 | 採点した数 | 外れた数 | 外れた割合 |
|---|---|---|---|
| 自信度 高 (上位5%) | 822 | 258 | 31.4% |
| 自信度 中 (上位20%まで) | 3,288 | 1,312 | 39.9% |
| それ以外 (残りの8割) | 13,152 | 7,438 | 56.6% |
帯は累積です。「上位20%まで」の行には上位5%の予測も入っているので、行どうしを 引き算しないでください。読み取ってほしいのは、いちばん自信のある帯でも 31.4% は外れているということです。バッジは、その試合の結果を保証するものではありません。
引き分けの多さが、試合の見え方を変えます
引き分けは何試合に1回起きるのか
掲載している試合を、試合の識別子で重複を除いて数えました。分母は 3,122試合です。そのうち引き分けは 818試合 (26.2%) で、およそ4試合に1回でした。ホーム勝ちは 40.5%、アウェイ勝ちは 33.3% です。
サッカーは点が入りにくい競技なので、勝敗が付かないまま終わる試合が これだけあります。観戦の側から見ると、0-0 のまま進む時間帯は、事故でも消化試合でもなく、よくある展開の途中だということです。終盤に片方が前がかりになるのも、引き分けの重みを 両チームが分かっているからです。
引き分けの頻度と、くじを買った人たちが引き分けをどれだけ選んでいたかの 実測は 引き分けはどのくらい起きるのか にまとめています。
試合が始まったあと、確率は動かしていません
本サービスは、試合中に予測を更新していません。先制点が入ったあとの確率も、退場者が出たあとの確率も出していません。 締切の前に計算した確率をそのまま記録し、成績の採点にもその記録を使います。 あとから作り直した数字で自分の成績を良く見せない、というのがこの作りの 理由です。
ですから、試合中に確率が動いていくところは本サービスでは見られません。 画面に出ているのはキックオフ前の3つの数字だけです。観戦中の使い方は、試合前の数字を頭に置いておいて、目の前の 展開と突き合わせる、という形になります。先制した側がそのまま押し切るのか、 追いつかれて引き分けの側へ寄っていくのか。事前の割合を知っていると、 その分かれ目を待つ時間そのものが見どころになります。
確率を見ると、観戦のどこが変わるのか
変わるのは3つです。ひとつめは、驚き方の精度です。どの結果が起こりにくかったのかを事前に知っていれば、珍しい試合を 珍しいものとして味わえます。ふたつめは、応援している側の見通しです。分が悪い試合でも、勝ち目がどれくらいの大きさなのかが数として分かります。 みっつめは、試合後の会話です。「思ったより競った」という感想が、事前の割合と突き合わせられる話に なります。
逆に、確率を見ても分からないことも同じくらいはっきりしています。誰が点を 取るか、どんな試合内容になるか、どちらの応援が盛り上がるか。確率は結果の 起きやすさだけを扱う数なので、試合の中身については何も言っていません。
この記事のまとめ
- 確率は起きやすさの目盛りで、1試合の結末の予告ではありません。良し悪しは 大量の予測をまとめて採点して見ます。
- 採点できた 16,440件のうち、本命どおりに ならなかったのは 53.2% です。番狂わせは 例外ではありません。
- 引き分けは 3,122試合のうち 26.2% でした。点が入らない時間帯は よくある展開の途中です。
- 本サービスは試合中に予測を更新していません。画面の数字はキックオフ前の ものです。
帯ごとの外れ方をもう少し詳しく見たいときは 番狂わせはどのくらい起きるのか、確率や点数の言葉の意味は 確率の読み方と用語 にまとめています。