ギャンブルで予想が効く余地はどこにあるのか
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賭けごとには、調べても結果が変わらないものと、変わるものがあります。この違いを腕の入る余地と呼ぶことにします。余地がどこにあり、どれくらいの大きさなのかを、本サービスが 測れている範囲で出します。
先にお断りします。ほかの賭けの的中率は扱っていません。競馬や競輪、宝くじの数字は持っていないので、この記事の実測はすべてサッカーの 試合を対象にしたものです。
余地があるかどうかは、何で決まりますか
何が結果を決めているかです。抽せんで番号が決まる商品では、どれだけ調べても当せん確率は動きません。 抽せんの結果は、過去の抽せんとも、買った人の調査量とも関係がないからです。 調べる価値がゼロというのは、比喩ではなく設計上そうなっています。
いっぽう、競技の結果で決まる商品は違います。どのチームがどこで誰と対戦するか は決まっていて、過去の結果も公開されています。材料が事前にある以上、そこから推定した確率は、でたらめより良くなりえます。問題は「どれくらい良くなるのか」で、それは測らないと分かりません。
余地の大きさを、どう測りますか
基準を置いて、そこからどれだけ動いたかを見ます。いちばん素朴な基準は 「その回でいちばん多かった結果を毎回選ぶ」というやり方です。モデルも情報も 要らず、誰でも取れます。サッカーの結果は偏るので、この基準は見た目より 強く出ます。
本サービスの代表成績は 46.8% (7,719 / 16,503)、同じ予測をその基準で採点すると 41.7% です。差は 5.1ポイント。集計期間は 2000/11/05(日) から 2026/09/18(金)、モデルは dc-elo-0.4.0 です。 この2つは同じ母集団なので、 そのまま引き算してかまいません。
これが「腕の入る余地」の実測です。大きいと見るか小さいと見るかは人に よりますが、ゼロではありません。抽せんで決まる商品では、この差を作ること自体ができません。
人が集まって考えると、余地はどうなりますか
もう1つの物差しが、実際に自分のお金で買った人たちの集まりです。公式が公開して いる得票の分布をそのまま予測とみなして採点しました。対象は 67回 870試合 (2006-2007年 と 2018-2026年) です。
結果は分かれました。確率の正確さでは本サービスが上、どれが起きるかを当てた率では買った人たちの 方がわずかに上でした。人の集まりは勝ち負けの見立てが上手く、確からしさの見積りが苦手 だった、と読めます。腕の入る余地は、モデルだけのものではありません。
余地には上限がありますか
あります。その試合の前後1年ぶんの結果を先に知っているモデルを作って採点した ところ、どれが起きるかを当てた率は 47.2% でした (J1の1,744試合で測定)。答えを見てから予測しても、この水準です。
理由は競技の性質にあります。確定した 3,199 試合で 起きた結果の割合は、ホーム勝ち 40.4%、引き分け 26.1%、アウェイ勝ち 33.5%。得点が少ない競技なので、実力の差が結果に出ないことが頻繁に起きます。
この上限と本サービスの成績は対象の試合が違います。並べて水準を見るための値で、差を取って「あと何ポイント動かせる」と読む 種類の数字ではありません。
余地があるなら、続ければ得になりますか
そうはなりません。腕の入る余地があることと、手元にお金が残ることは別の話です。払戻に回る割合は 約款で決まっていて、確率をどれだけ正確に出しても、その割合そのものは動きません。 余地が効くのは「同じ金額でどの組合せを選ぶか」という場面だけです。
本サービスが公開しているのは、予測の測り方と、その予測がどれだけ当たって いるかの記録です。買った人の収支ではありません。買うかどうか、いくら買うかに ついては何も述べません。
余地は、具体的にどの部分にありますか
3つに分けられます。1つめは試合そのものの読みです。どちらのチームが強いか、ホームがどれだけ有利か。ここは誰もが見る ところなので、差が付きにくい部分でもあります。買った人たちの集まりが 健闘しているのは、主にここが読めているからだと考えられます。
2つめは確からしさの見積りです。「勝ちそう」ではなく「6割くらいで勝ちそう」と言えるかどうか。ここは 人が苦手とする部分で、実測でも本サービスが上回っています。とくに引き分けの 扱いに差が出ます。引き分けは3つの結果のうち本命に選ばれることがいちばん 少なく、しかも実際には一定の割合で起きます。
3つめはどの回を買うかという選択です。回によって全枠そろう難しさは大きく違い、しかもそれは締切前に計算でき ます。ただしこの選択が実際にどれだけ効くかは、近年に限ると偶然の範囲に 収まっており、はっきりしたことは言えていません。
どの部分も、材料が締切の時点で公開されていることが前提になっています。締切後に分かる出場メンバーやけがの情報は、どれだけ 価値があっても使えません。ここが、情報を持っている事業者との差になります。
この記事のまとめ
- 抽せんで決まる商品には、調べて動かせる余地がありません。
- 競技の結果で決まる商品にはあります。差は実測できていて、ゼロではありません。
- 余地はモデルだけのものではなく、買った人たちの集まりも同じくらい当てています。
- 上限は 47.2% 前後。そして余地があることと、 手元にお金が残ることは別です。