連敗はどのくらいの確率で起きるのか。偶然でも続く長さを数える
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応援しているチームが 3 試合続けて負けると、何かが壊れたように感じます。5 連敗なら なおさらです。けれども、連敗は偶然だけでも思ったより起きます。この記事では、確定した試合の結果の割合から 1 試合あたりの負ける確率を作り、 連敗がどのくらい起きるのかを数えます。
先に断っておきます。本サービスは、実際の連敗の長さは数えていません。ここで出す 数字は「試合どうしが影響し合わないとしたら」という計算です。現実とずれる ところは、最後の節にまとめます。
サッカーで 1 試合に負ける確率は、どのくらいですか
確定した 3,239 試合では、 ホーム勝ちが 40.4%、引き分けが 26.1%、アウェイ勝ちが 33.5% でした。
1 つのチームは、ホームとアウェイをほぼ半分ずつ戦います。ホームで負けるのは 「アウェイ勝ち」の試合、アウェイで負けるのは「ホーム勝ち」の試合です。 2 つを半分ずつ混ぜると、平均的なチームが 1 試合に負ける確率は 36.9% になります。勝つ確率も同じ値で、残りが引き分けです。
ここで効いているのは引き分けです。引き分けがない競技なら、平均的なチームは ちょうど半分の試合で負けます。サッカーでは引き分けが負けの一部を吸い取るので、 1 試合あたりの負ける確率は半分より下がります。
連敗の確率は、掛け算で小さくなります
3 連敗は、珍しいことですか
「次の 3 試合をすべて負ける」確率は、1 試合の確率を 3 回掛けた値です。平均的な チームなら 5.0%。5 試合なら 0.69% まで下がります。決めた 3 試合・決めた 5 試合に限れば、たしかに珍しいことです。
ただし、この数字はよく読み違えられます。「日曜から 3 試合」と始まりを決めて 数えた値だからです。ファンが目にする連敗は、始まりが決まっていません。シーズンの どこで始まってもよいので、起きる確率はずっと大きくなります。それを次で数えます。
1 シーズンのどこかで連敗する確率は、どのくらいですか
たとえば 1 シーズンを 38 試合とします。1 試合ずつ「いま何連敗中か」 を追いかけて数えると、シーズンのどこかで決まった長さ以上の連敗が起きる確率が 出ます。平均的なチームのほかに、たとえば 1 試合に 50% の確率で負ける、下位のチームも並べます。
| 連敗の長さ | 平均的なチーム (1 試合 36.9%) | 下位のチーム (たとえば 50%) |
|---|---|---|
| 3 連敗以上 | 73.1% | 95.3% |
| 4 連敗以上 | 35.6% | 73.1% |
| 5 連敗以上 | 14.2% | 44.9% |
| 6 連敗以上 | 5.3% | 24.3% |
平均的なチームでも、1 シーズンのどこかで 3 連敗する確率は 73.1% あります。3 連敗は「起きないほうが珍しい」くらいの出来事です。5 連敗になると平均的なチームでは 14.2% ですが、 下位のチームでは 44.9% に上がります。
リーグには何十ものチームがあります。1 チームあたりの確率が小さくても、どこかの チームが長い連敗をするのは、毎年のように見かける光景になります。ニュースで 「泥沼の連敗」と報じられるチームの中には、実力が急に落ちたのではなく、 偶然の並びに出くわしただけのチームも混じっています。
「連敗」より「勝てない試合が続く」ほうが、ずっと起きます
サッカーの報道でよく使われるのは「何試合未勝利」という数え方です。引き分けも 「勝っていない試合」に入るので、1 試合あたりの確率は大きくなります。平均的な チームで 63.1%です。
決めた 5 試合で勝ちが 1 つも無い確率は 10.0%、38 試合のどこかで 5 試合以上未勝利が続く確率は 81.3% です。平均的なチームでも、未勝利が 5 試合続くことはよくあります。見出しの数え方が 違うだけで、同じ成績が深刻にも平凡にも見えます。数字を読むときは、何を数えた 連続なのかを先に確かめてください。
連敗のあとは、どう考えればよいですか
5 連敗したら、次は勝つ番ですか
そうはなりません。コインを 5 回投げて裏が続いても、6 回目に表が出やすく なるわけではないのと同じです。偶然の並びには「取り返す力」がありません。 「そろそろ勝つはず」という感じ方は、人がとても陥りやすい思い込みです。
本サービスの予測は、むしろ逆向きに動きます。チームの強さを表す持ち点は、 負けるたびに少しずつ下がります。連敗中のチームの次の試合は、予測の上では 少し不利に出ます。ただし、強い相手に負けたときは、持ち点はあまり下がりません。 連敗の中身によって、下がり方は変わります。
連敗は、チームが弱くなった証拠ですか
それだけでは分かりません。上の表のとおり、平均的なチームでも 3〜4 連敗は普通に 起きます。連敗の長さだけを見て「弱くなった」と決めるのは、数が少なすぎます。 内容を見る、相手の強さを見る、もう少し試合数を待つ。判断はそのあとでも 遅くありません。
この計算が現実とずれるところ
- 試合どうしは影響し合う。けが人が続く、監督が替わる、日程が詰まる。こうした事情は何試合にもまたがるので、 現実の連敗は計算より長く続きやすいと考えられます。本サービスはそれを実測して いないので、どのくらい長いかは書けません。
- 対戦相手は毎試合違う。計算では毎試合同じ確率にしました。強い相手との試合が続けば、そのあいだは 負ける確率が上がります。
- シーズンの長さは大会で違う。38 試合は、たとえばの値です。試合数が少なければ、どこかで連敗が 起きる確率は下がります。
- 負ける確率は割合から作った値。3,239 試合の割合はいくつもの大会を混ぜたもので、 個別のチームの実力ではありません。
それでも、大まかな目安としては役に立ちます。連敗を見たときに「偶然でもこのくらい は起きる」という物差しを持っておくと、一喜一憂がすこし穏やかになります。
この記事のまとめ
- 平均的なチームが 1 試合に負ける確率は 36.9%。引き分けが あるので半分より低くなります。
- 決めた数試合の連敗は珍しくても、シーズンのどこかで起きる連敗はよくあります。
- 「未勝利」は引き分けも含むので、「連敗」よりずっと長く続きます。
- 連敗のあとに勝ちが回ってくる、という力は働きません。
- 計算は試合どうしが影響し合わない前提です。現実の連敗はもっと長く続くことがあります。